日本の文化「だし」は世界から注目されている
西洋料理でもお肉のだしや野菜のだしをコンソメやブイヨンという形で利用しますが、日本のようにこんぶや鰹節を利用しておだしを作るという文化がありません。
鰹節やこんぶなどのだしについては今、非常に興味を持っているシェフが多くなり、実際にフランス料理などに活用されているプロも多くなっています。
だしは古くから日本で利用されてきたまさしく「味の大元」となるものであり、おだしを何で作るかによってお料理の味、風味も違ってきます。
素材によってだしの相性もありますが、基本のだしの作り方を知っておけば和食にも洋食にも、また中華などにも利用でき便利です。
基本のおだし「鰹節のだし」と「こんぶのだし」
鰹節のだしは日頃から利用しやすいおだしなので作ってストックしておくと便利です。
薄味が必要な方にも醤油をだしで割ってだし醤油にすれば塩分を少なくできますし、赤ちゃんがいるご家庭でもおかゆやお野菜を柔らかく煮込むなどの際利用できます。
水2カップに対して削り節を1/2カップ用意し、水をお鍋に入れて火にかけ沸騰したら鰹節を一気に入れて再度沸騰したら即過熱をやめて2分程度待ちます。
その後、布巾やキッチンペーパーなどを利用してこします。
においが気になるようなら沸騰した湯にいったん1杯の水を入れてから鰹節を入れるようにすれば濁りもにおいも気になりません。
昆布だしは水2カップに対し昆布を10cmほど用意し、昆布の表面の汚れをキッチンペーパーなどでさっと拭き取り水に30分程度浸して弱火に掛けます。
沸騰直前にお鍋から取り出すことでぬめり、くさみがでません。
鰹節の「短気」だからすぐに味が出る、こんぶは「気が長い」からじっくり味が出ると覚えておくこと、鰹節は沸騰したお湯へ、こんぶだしは水から沸騰させないという事を覚えておくとおいしいおだしができます。
おだしはこんな風に活用できる
おだしは色々なものに利用できるので、活用方法を少し覚えておくだけでもレパートリーが広がります。
丼のたれを作る場合には、だし汁大匙3、酒大匙1、醤油大匙1、砂糖小匙2で作れますし、おそうめんのつけ汁は、だしとみりん、しょうゆを4:1:1で作ります。
おうどんはだし汁、みりん、しょうゆを8:1:1でできますので、こうした基本のタレ、だしの活用方法を理解しておけば、すぐに色々な調理に活用できるのです。
ちなみに、煮干しのだしですが、煮干しの頭と内臓をとって水に20分ほど浸しておくと、これによって臭みが抜けて身も柔らかくなり味の出がぐっと良くなります。
また、水500mlに煮干し10g程度(頭・わたをとったもの)用意し、出来ればフライパンで3分程度空入りします。
こうする事でますます魚臭さが抜けてスッキリした味わいになります。
水に20分から30分程度つけたら火にかけてあくすくいながら熱を加えます。
あくがでなくなったら火を止めて出来上がりです。