逆流性食道炎の治療方法

薬

逆流性食道炎について

逆流性食道炎は、胃酸が逆流しそれが食道に到達するために、食道が炎症を起こす病気です。
食道は酸に対する対策はなされていないために、胃酸が逆流すると酸で食道が荒れてしまいます。
そして逆流性食道炎になると、夜眠れなかったり、食べ物が喉を通らず食欲が無かったり、胸焼けなどがおこり日常生活で影響を及ぼすこともあります。

原因としてはストレスや横隔膜の機能低下、お腹へ圧力がかかった場合などがあり、治療するときは生活習慣の改善で治ることも多いです。
また生活習慣で治らない場合は薬で治療する、そして最終手段としては手術で治すという方法があります。

治療方法

生活習慣で治す場合は以下のようなことを行います。

・胸焼けを起こすようなチョコレートやアルコール類の摂取を控える、煙草を控える。
・食事後はすぐに横にならないようにして、食後は安静な姿勢を保つ。
寝るときに胸焼けが起こる場合は、上体を高くしてクッションなど使い横になる。
また眠るときはうつ伏せの上体は避ける。
・お腹への圧力をかけないようにして、前屈みを避ける、重い物を持たない、ベルトを強く締めないなどに気をつける。
・肥満もお腹への圧力を高める原因となるので、太っていれば痩せる努力をする。

これらのことを行います。
しかし生活習慣の改善だけでは治らないこともあり、その場合は次は薬による治療へと移ります。
薬を用いるときは、逆流を抑えるのではなく、胃液を減らしたり胃酸の濃度を減らしたりしていきます。
使う薬としては胃酸の分泌を抑える胃酸分泌抑制剤、胃酸を中和する制酸剤、食道の運動を良くする消化管運動機能改善剤を使います。
そして薬を使う場合でも、生活習慣の改善も同時に続けます。

しかし生活習慣の改善と薬でも治らなかった場合は、最後は手術が考慮されます。
手術では多くの患者さんは食道と胃のつなぎ目が緩んでいるのでそこを縫って縮め、胃が胸まで上がってはみ出ているのでお腹の中に戻します。
そして最後に胃で食道を巻き付けて、逆流防止機能を強めます。

手術と薬のどちらかを使うかは患者さんの判断に任せますが、薬だと最悪一生飲んでいかないとならないことにもなるので、一時的にお金はかかりますが手術した費用の方が安くなる場合が多いです。
また最近の手術では傷を最小に留めるために、術後の痛みが少なく入院期間が短くて済みます。
外傷の傷跡もさほど目立ちません。
ただし手術をしても少量の薬を服用していくような場合もあり、手術をするならまずは医者とよく相談をすべきでしょう。
どちらにしても、逆流性食道炎の治療を始めるなら、まずは生活習慣の改善から始めることとなります。